2010年1月7日木曜日

協和キリン、抗がん剤で治験、副作用リスク抑制

協和キリンは、抗体医薬品と低分子医薬品の開発に力を入れているようです。


■協和発酵キリンは、貧血など副作用リスクが少ない抗がん剤「KRN951(開発番号)」の開発を日本で始めた。患者に薬剤を投与して安全性を確かめる第1相臨床試験(治験)にこのほど着手した。がん細胞の成長にかかわるたんぱく質に結びつきやすく、正常細胞の成長を妨げるのを抑えられると期待する。創薬の重点分野である抗がん剤の品ぞろえを充実する狙いだ。

 開発を始めたのは、がん細胞に栄養や酸素を供給する血管を新しく作るのを抑える薬剤。たんぱく質の「VEGF(血管内皮成長因子)受容体」に結びつき、がん周辺に血管を新たに作り出すための情報伝達を妨げるという。この受容体に結びつきやすい低分子化合物を応用する。

 日本とアジアを除く全世界の開発販売権を供与していた米バイオベンチャーのアベオが米国で同薬剤を開発してきた。米国での第2相治験までで副作用が少ないことなどが確かめられたため、協和キリンも開発することに決めた。

 同薬剤は化学合成で作り出す低分子医薬品。協和キリンはヒトの免疫機能を利用する抗体医薬品に力を入れている。

 だが、抗体薬では作り出せない作用メカニズムもあることから低分子医薬品の開発も併せて進めている。(2010/01/06 日経産業新聞)

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