2010年1月7日木曜日

武田、新作用の糖尿病薬、肝臓での糖の吸収促進、候補拡充へ治験

今年に入って新薬開発(臨床試験(治験))に関するニュースが相次いでいます。

■武田薬品工業は肝臓での糖の取り込みを促して血糖値を下げる糖尿病治療薬候補の第1相臨床試験(治験)を始めた。他社製品を含む既存薬にはない新しい仕組みの医療用医薬品として開発を進める。大型薬「アクトス」や開発中の「アログリプチン(一般名)」などを持ち、主要領域と位置付けている糖尿病の新薬候補を多様化する。
 治験に入ったのは自社で創製した新薬候補である「TAK―329(開発番号)」。治験地域は公表していないが、主に日米市場での発売を目指すとみられる。
 329は体内で働く酵素の一種であるグルコキナーゼを活性化し、体内の糖を肝臓に取り込んでエネルギーに転換しやすくすると期待されている。膵臓(すいぞう)に働きかけてインスリンの分泌を促す効果もあると武田薬品はみている。
 同社の糖尿病の新薬候補では、インスリン分泌に必要な体内物質を分解する酵素「DPP―4」を阻害する「アログリプチン」が、アクトスの後継品として大型薬になると期待されている。
 アクトスは全世界で3000億円以上を売り上げる同社の戦略製品だが、11年には日米で特許切れを迎える。

 それ以外にもDPP―4阻害の新薬候補として、米ベンチャーのシリックスを買収した際にアログリプチンとともに獲得した「SYR―472」や、自社創製の「TAK―100」がある。
 糖尿病の治療では患者に2種類以上の薬を投与する場合が多いとされる。効き方が異なる複数の糖尿病薬の開発に成功すれば、併用療法や配合剤の開発などを自社製品だけでできるようになり、収益性を高められる。 (2010/01/06 日経産業新聞)

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