2009年10月8日木曜日

肥満治療薬、米で開発競争

 抗肥満薬の開発競争が活発しているようですね。
 ところで、肥満は病気になるのでしょうか?

■米バイオベンチャーのアリーナ・ファーマスーティカルズ(カリフォルニア州)はこのほど、臨床試験段階にあった同社の肥満治療薬「ロルカセリン」が米規制当局の基準を満たし、市販許可を申請する上で十分な結果を示したと発表した。

 同社の発表によると、1年間での平均減量率は偽薬(プラセボ)を投与したグループが2.8%だったのに対し、実薬を投与したグループでは5.9%。治験薬を服用した患者が、プラセボ服用患者の「およそ2倍」以上体重を減少させなければならないという米食品医薬品局(FDA)の認定基準をクリアした。

 ただ、実薬服用による減量率が偽薬での減量率を少なくとも5ポイント上回らなくてはならないというFDAの設定したもう一つの基準は達成できなかった。市販認可を受けるためには少なくとも基準を一つ満たす必要がある。

 ハポアリム・セキュリティーズ(ニューヨーク)のアナリスト、ジョン・レクロイ氏は14日付のリポートで、ロルカセリンが治験で「目覚ましい」減量効果を示せなかったとしても、2011年には承認される見込みだと述べ、売上高は6億ドル(約544億円)に達する可能性があるとの見通しを示した。アリーナは12月に新薬の販売許可を申請する方針だ。

 いまだかつて新薬を市場投入したことがないアリーナは、今年4月にほかの開発計画を打ち切って抗肥満薬に一本化していた。肥満治療薬の開発では米バイオベンチャーのビバス、同オレキシジェン・セラピューティクスと競合しており、ビバスは9日に同社が開発中の肥満治療薬「Qnexa」が治験の最終段階でFDAの基準を満たしたと発表している。

 米疾病対策センター(CDC)のデータによると、同国では成人の約32%が肥満体。医学誌ヘルス・アフェアーズが7月に公表した医療費の調査によれば、肥満による医療費は2008年に推計1470億ドルに達し、この10年間で87%増加している。

 ロルカセリンは心臓弁障害を引き起こすとして1997年に販売が中止された米ワイズの抗肥満薬有効成分、フェンフルラミンと類似した機構を持つ食欲抑制剤だが、フェンフルラミンのように心臓の受容体を刺激することはなく、心臓弁膜症のリスクは排除されているという。
(2009/9/24 フジサンケイ ビジネスアイ)

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