2013年9月12日木曜日

パージェタを乳癌ネオアジュバント療法用薬として適応拡大申請

2013年7月2日発表


 ロシュはPerjeta(pertuzumab、和名パージェタ)の適応拡大申請がFDAに受理されたと発表した。

 早期乳癌のネオアジュバント療法に使う。 ネオアジュバントは切除術の前に抗癌剤を使って腫瘍を小さくするもので、乳房温存術を施行する場合や切除術を容易にする目的で行う。 広く行われているが正式に承認されている薬はないとのことだ。

  薬の開発プログラムでは、アジュバント(早期癌の切除後に取り切れなかった癌の治療や再発防止のために行う)の第三相試験を行う前のリハーサルとして ネオアジュバント試験を行うことが多く、今回のPerjetaの承認申請も薬効のエビデンスは第二相試験二本だ。

  その一つであるNEOSPHERE試験では、Perjeta、Herceptin、docetaxelの三剤の様々な組み合わせを比較したが、一番よかったのは三剤併用で、 pCR奏効率(切除術時に癌細胞が見つからなかった患者の比率)が46%、次がPerjeta以外の二剤を併用した群の29%、 三番目がPerjetaとdocetaxel併用群の24%、一番悪いのはPerjetaとHerceptinだけの17%だった。
  (方程式が四つあるので三剤夫々のpCRを計算することが可能だが、答えを検算しても合わない。信頼区間があることや、シナジーと限界効用逓減則が複雑に絡み合うことが原因だろう。)

  PerjetaはHer2のHerceptinと異なる部位に結合するモノクローナル抗体で、her2がそれ以外のerbファミリーの表面分子と二量体を形成し成長因子受容体として機能するのをブロックする。

Herceptinやdocetaxelと併用で転移性乳癌の一次治療に用いることが日米欧で承認されている。


http://www.roche.com/media/media_releases/med-cor-2013-07-02a.htm

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