2013年8月14日発表
グラクソ・スミスクラインは、Tyverb(lapatinib、和名タイケルブ)をHerceptin(trastuzumab)治療中に進行したher2陽性、ホルモン受容体陰性の転移性乳癌にHerceptinと併用する用法が欧州で承認されたと発表した。
適応拡大の根拠となった試験では、併用群のメジアン生存期間は12.9ヶ月、Tyverbだけを投与した群は8.9ヶ月、ハザードレシオは0.62だった。
数字は良いが試験のデザインは奇妙だ。Tyverbのモノセラピーは承認されていないので効果は偽薬並みと考えると、この試験は偽薬にHerceptinを追加する効果を検討したことになる(実際には、対照群ではなく過去に行われたHerceptinモノセラピー試験のデータと比較したのだろうが)。
しかも、ホルモン受容体陰性患者はこの試験の事後的サブグループ分析に過ぎない。
CHMPは困難な課題を乗り越えて承認したことになるが、FDAはエビデンスが不十分と判定したのだろう、この適応拡大申請は米国では撤回された。
http://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2013_07/P1000797.html
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