第一三共やスイス製薬大手ノバルティスなど欧米の製薬大手が、
アルツハイマー型認知症の新薬を、来年中にも相次ぎ国内で発売するそうです。
~以下、記事引用~
認知症で最も多いアルツハイマー型は高齢化に伴い患者数が増加傾向にあるが、これまで日本で使える治療薬はエーザイの「アリセプト」だけだった。
各社は作用方法が違う新薬や、皮膚に張るタイプなどを売り出す。
医師や患者の選択肢が広がる一方、この分野での競争が激化しそうだ。
第一三共が発売予定の「メマンチン」はアリセプトとは違う作用方法で効く新薬。
脳内の特定の受容体に働きかけ、神経細胞を保護することで症状の進行を抑える。独製薬会社のメルツから日本での販売権を得て安全性や有効性を確かめる臨床試験(治験)を実施。2月に厚生労働省に販売承認を申請した。
ノバルティスと小野薬品工業は共同開発してきた新薬「リバスチグミン」を売り出す。記憶や思考などで重要な役割を果たす脳内神経伝達物質「アセチルコリン」が減少するのを抑える。作用方法は飲み薬のアリセプトと似ているが、日本で初めてとなる張り薬タイプで、飲み込む力が弱った高齢患者でも薬効成分を体内に吸収しやすい。
米ジョンソン・エンド・ジョンソングループのヤンセンファーマ(東京・千代田)は「ガランタミン」を武田薬品工業と共同で売り出す。特定の受容体に働きかけてアセチルコリンの放出を促すというアリセプトにない作用があるのが特長。第一三共やノバルティスなどの新薬と同様に症状の進行を抑える効果しかないが、アリセプトが効きにくい患者にも効果が期待できる。
高齢化で認知症患者は増加傾向にあり、治療薬の市場規模も年々拡大している。
米製薬大手のファイザーなど各社も新薬候補品の治験を実施し、早期発売を目指している。まだ認知症を根治できる治療薬は実用化されていないだけに、今後も新しい作用方法の薬の研究開発が活発になりそうだ。
2010/04/03 日本経済新聞
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