2009年7月27日月曜日

万能細胞が再生医療で臨床試験開始(まずは目の難病や糖尿病)

世界の製薬大手がES細胞やiPS細胞を使った臨床試験を開始するそうです。
この万能細胞による医療技術の進歩は計り知れないと個人的には思います。


■仏サノフィ・アベンティスや米ファイザーが万能細胞を使う再生医療の早期実用化へ研究を本格化させる。ファイザーは英国の研究所を拠点に胚(はい)性幹細胞(ES細胞)による目や心臓の病気の治療法の研究を進め、2年後にも治験(臨床試験)を始める。サノフィも新型万能細胞(iPS細胞)による糖尿病や神経、心臓病の治療法で動物実験を開始、2~3年以内に有効性や安全性の確認を目指す。

 ファイザーは英国と米国に再生医療に的を絞った研究所を開設。英研究所はケンブリッジ大学の近くに設け、細胞が徐々に破壊されて視力を失う目の難病「網膜色素変性症」を、ES細胞を使って治す研究を始めた。

 ES細胞に化学物質やたんぱく質を加え、メラニン色素を作る網膜の上皮細胞を作製、人為的に発病させたネズミで効果を確かめた。上皮細胞を商品として製造販売することを目指し、欧州医薬品庁と協議を開始。2年以内に人での安全性や有効性を確かめる試験に乗り出す考えだ。

 サノフィは米国や中国の大学研究所とiPS細胞を使った再生医療の共同研究を始めた。糖尿病治療に有効なインスリンを作る「β細胞」や神経伝達物質ドーパミンなどをiPS細胞から作り、ネズミなどで実験を進めている。早ければ2~3年以内に霊長類を含む動物実験を終え、人での研究に進む。

 ES細胞やiPS細胞は大量に増やせるため産業化につながりやすい。米オバマ政権がES細胞研究への公的助成を再び認めたことや、iPS細胞の仕組みの解明が進んでいることも追い風になり、大手製薬による研究が加速しそうだ。
(2009/07/20 日本経済新聞)

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