2009年6月2日火曜日

ニプロ「ヒトiPS由来」心筋細胞の販売⇒新薬開発を効率化

ニプロ「ヒトiPS由来」心筋細胞の販売⇒新薬開発を効率化

ヒトiPS細胞由来の心筋細胞が販売されるそうです。将来的に臨床試験に応用されると予想はしていましたが、こんなに早く実用化できるとは思いませんでした。

前臨床試験で安全性が確認されたものの、第Ⅰ相試験でヒトに投与された場合、思わぬ副作用が出て断念するケースが少なくありません。

今回のiPS由来細胞を使うことで、開発費の削減にも繋がりますので、製薬会社にとっても有望なツールではないかと思います。


■ニプロは1日、ヒトの新型万能細胞(iPS細胞)からできる心筋細胞を、製薬会社や研究機関向けに発売すると発表した。ヒトのiPS細胞からつくる細胞の販売は国内では初めて。ヒトからつくる細胞を新薬開発に使えば、より正確に副作用を見ることができ、臨床試験(治験)のスピード向上や効率化につながる。
 
 販売するのはバイオベンチャーのリプロセル(東京・港)が作製する細胞キットなど4製品。販売価格は30万円(細胞の塊5つ)を想定している。ニプロは2010年3月期に2000万~5000万円の売上高を見込む。
 
 現在製薬会社や研究機関は新薬を開発する際に、まず候補となる物質を動物などに投与して毒性や効果を確認する。その後、実際に人を対象にした治験に移る。この細胞を使って治験をすれば、人を対象とした治験をする前に、心臓・心筋にどのような副作用があるかが判定しやすくなるとみられる
 
 すでにサルのiPS細胞からつくった製品は発売済みだが、ヒトからつくった心筋細胞は初めて。
 
 製薬会社のなかには最終段階となる大規模な治験を開始した後で副作用が見つかり、治験を中止するケースもある。購入した心筋細胞を使えば、開発現場で早期に副作用の有無を発見できるようになる。リプロセルは4月からヒトのiPS細胞からつくった心筋細胞を使い、副作用があるかどうかを診断する試験の受託も始めている。
(2009/06/02 日本経済新聞)

 最近の科学ニュースには、新しい技術用語が出てきており、難しくなってきていますが、 その語句を簡単に解説した本があります。私自身もよく参照しています↓


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